狂愛
犯人の襲来

バイト終わり、悠木に俊の来店を話すと怒られた。



「電話してくれたら、走っていったのに! ったく、なんのために俺がいるんだよ」


「ごめんね。 でも私も驚いちゃって」


「まぁ無事だったからよかったけど」



夜道をゆっくり歩く私達を今日は少し欠けた月が照らしてくれている。



「美月、そういえば自転車は直してないの?」


「タイヤすごい切られてて買ったほうが良さそうなんだよね。 でも買う時間なくて」


「まぁもうすぐ試験だしなー。 あっ今年の夏休みどうしようか?」


「仁が海に行きたいんだってー」


「またかよ」と言って悠木は笑う。



私達は毎年、夏休みに旅行に行っていた。

それが終わってからみんなそれぞれ帰省するのが恒例。



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