天然ガールとイケメンボーイ【完】


玄関に着くと、真っ先に慧夜の靴があるかを確かめる。



―――良かった。


まだ来てないっっ!!!





ほっとして、胸を撫で下ろす。


「結ーーっっ!!!って、あれ!?」


そこには、結の姿がなかった。




直斗と先行っちゃったカナ?



あー…今日マジで、どーなるんだろー…


「はぁー」


一人で教室へ行くまでも憂鬱だった。




そんなことを考えていると後ろから、誰かが飛びついてくる。


「りーっり!!!おっはぁ↑♪」

「あっっっおはよー!」


それは、入学してから、沢山出来た友達の中の一人、南沢愛桜(みなみざわあいら)だった。


「何で梨々朝からテンション低いの?」

「まぁー色々あって…」


あたしがそう言うと、愛桜は他の女子たちの輪の中へ入って行った。




< 52 / 111 >

この作品をシェア

pagetop