天然ガールとイケメンボーイ【完】
玄関に着くと、真っ先に慧夜の靴があるかを確かめる。
―――良かった。
まだ来てないっっ!!!
ほっとして、胸を撫で下ろす。
「結ーーっっ!!!って、あれ!?」
そこには、結の姿がなかった。
直斗と先行っちゃったカナ?
あー…今日マジで、どーなるんだろー…
「はぁー」
一人で教室へ行くまでも憂鬱だった。
そんなことを考えていると後ろから、誰かが飛びついてくる。
「りーっり!!!おっはぁ↑♪」
「あっっっおはよー!」
それは、入学してから、沢山出来た友達の中の一人、南沢愛桜(みなみざわあいら)だった。
「何で梨々朝からテンション低いの?」
「まぁー色々あって…」
あたしがそう言うと、愛桜は他の女子たちの輪の中へ入って行った。