セーラー服と、スーツ



メニューを考えながら歩いていると、だんだんと人の声が聞こえ始めた。


子供の声ー…?



「って…」

頭で考え事をしている間に、足はあの公園へと向かっていた。

「おいおい…」

他の考え事をしていても、やっぱり気になっているのか?
自分に対して呆れつつも、足は公園内へと向かって行く。




砂場で砂遊びをしている3~5歳ぐらいの子供たちと、その近くに座り話し込んでいる母親たちが目に入った。


朝から元気だなぁー…と、感心してしまう。


俺も結婚してたら、あのぐらいの子供がいてもおかしくないよな。


あ、でも俺、一回も"結婚"を考えたことがなかった。
ここ数年、まともな付き合いしてないからかー…


「ますます、ダメな人間」

自分に溜め息が出てしまった。

「…ん?」

ふと、視線を公園の奥に向けた。





「あ…」



この間のベンチに、誰かが座っているのが見えた。






あの少女だ。





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