セーラー服と、スーツ



そんな少女を見ていられず、パッと目を逸らした。



「…ごめんなさい」

小さな声で、何度も謝る声が微かに聞こる。

「…っ」

だから、何で謝るんだよ?


「…ならないで」

…え?


微かに聞こえた、言葉。

今、何て言ったんだ?

神経を耳に集中させ、少女の小さな声を聞いた。



「ごめんなさい…嫌いにならないで」




謝りながら、震える声で少女がそう何度も言っていた。



< 87 / 131 >

この作品をシェア

pagetop