君が望んだ永遠



「雪原?」


その異変に気づいたあたしは
雪原を見つめた。


顔を見ると、

一瞬、ほんの一瞬だけ

すごく泣きそうな顔をしていたんだ。



そう思った時には
いつもの涼しげな顔に
戻っていた。



「幸音ちゃんはさ?」


「え?う、うん」


「しあわせ?」



その質問に
あたしは美華との会話を
思い出した。



“何もないことが幸せなのかもね”


あたしは
幸せも不幸も
よく分からない。


てゆーか
今の生活に不満がない。

ただ少しだけ
退屈なだけだし……。




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