裸足のシンデレラ
魔法使いが分からない
見上げるとそこには…
優しい笑顔があたしを待っていた。


「そんな風に真っすぐに言ってくれるとすごく嬉しいよ。
ありがとう。」


…今、あたしの顔は間違いなく赤いはず。
だって…これ以上ないってくらい心臓がうるさい。
耳まで熱い。熱が異常なくらい身体の中を走り回ってる。


「真姫。」

「え?」


あたしと三橋くんの間に割って入ってきたのは…瞬。


「帰んぞ。」


ぐいっと掴まれた腕。


「わっ…ちょっ…ちょっと!!瞬!!」


全然離してくれる気配もなくてあたしはそのまま教室を出た。









「ちょっと…瞬!!」

「…んだよ?」



不機嫌そうな瞬の声が頭の上から降ってくる。



< 15 / 107 >

この作品をシェア

pagetop