裸足のシンデレラ
* * *


結局…
お客さんの数も他の劇よりも断トツで多くて(だからチケット売上金トップ。)
主演女優賞には姫花ちゃん、名脇役で賞には瞬と、おまけであたしがランクインした。



「おまけとか言われるくらいならあたし別にいらないんだけどなぁ…。」

「んなこと言うなよ。どっかのオヒメサマ3が名脇役で賞に入ること自体前代未聞だぞ?
つーかこの俺の魔法使いと肩並べただけでもありがたいと思え。」

「はぁー!?こっちは瞬のいきなりのアドリブに驚かされっぱなしだったんですけど!!」

「俺のあの名演技のおかげで名脇役で賞になったんだから良しとしろ!!」

「もうっ!!意味分かんないっ!!」

「…良かったわね。仲良くW受賞出来て。」

「里穂っ!!メイク落としてないの!?」

「ええ。だって面白いじゃない、このメイク。キツくて。」

「…こっちはすげー驚くんだけど。」

「驚かせたかったのよ。」


…里穂、制服姿なのにこの迫力…。


「あ、真姫。」

「んー?どしたの里穂?」

「真姫のお父様とお母様がいらっしゃってたわよ?もう帰るらしいから、玄関のところにいるかも…。
お見送りしてきたら?」

「あっ!!うん!!行ってくるね。」



< 54 / 107 >

この作品をシェア

pagetop