「ありがと。」

自転車から降りたルナは、
少し寂しそうな顔をしながら俺にそう言う

俺はいつもここでルナを降ろす

これ以上先に行けば、同じ学校のヤツらがうじょうじょいる…

小学校のあの噂がまた流れたら…
そう思うと、どんなに寂しくてもルナをここでおろさないといけない

いつも心の中で、「ごめん」とつぶやいてる
それを言葉にできんのは…情けない自分を許せないから


中学に入って、友達もみんな…ちょっと学校が『小』から『中』になっただけなのに、
今までと違う男になってた。

俺もその空気の中で、ルナを…小学校とはまた違った女としてみている



そんな事を考えながら、自転車をこいで学校に行く

少し軽くなった後ろも、もう慣れた


いつものように、駐輪所に自転車を止めた

「はぁー…眠い」

独り言のようにそう言って、カゴに入った鞄を持つと後ろから何かいやなオーラが…

振り向いた瞬間…

「おはようございます!」
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