カズ




「東京には行かない。」




自信に満ちた目に、少し涙をためて

ゆっくり俺を見つめて、微笑みをこぼす





「…意味、わからん」




混乱しきった俺に、ルナは鞄からノートを取り出した



みどりいろの見覚えのあるノート






「…昨日、見つけちゃった。」


「…それ…」


そう、それはルナの18年間の記憶がつまった


ハチが詰まったノート






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