狼かける吸血鬼<短>
『どーりで良い匂いすると思ったよ』
「ふぎゃぁ!!」
ち、ち、ち、近近近!!
何故か、目の前を埋め尽くすのは、先程まで教壇に立っていた美男子君。
「な、な、何なんだ!」
『お前こそ何だよその喋り方』
「く癖!ほっとけ!」
昔から、喋り方はキツいと言われた。
もともとこれなんだから仕方ない。
人間、癖はなかなか抜けないもの。…人間じゃないけど。
「ってそうじゃなくて!」
『あぁ、お前が俺の餌って話?』
お前が俺の餌って話…?
私がお前の餌って話……
お前が私の捕食者って話………
「私食べ物じゃないんだけど」
『知るかよお前の事情なんて』
え、何この自己中。
『あ、でも違うか。うーん…飲み物か』
「私は液体でもない!」
クレイジークレイジー。
超クレイジー。
『はぁ?吸血鬼の半獣は狼の半獣の血が好物なんて常識だろうがカス』
聞いたこともないし知らないし。
しかもなんで若干キレ気味なのか訳分かんないし。
ちなみにカス呼ばわりされる意味も分かんないし。