世界が終わる前に
由紀ちゃんのセクシーな下着くらい色っぽいその仕種は、同性の私でもドキドキするくらい艶めかしいものだった。
一般の中学生とは掛け離れた彼女と一般的な私との間には、埋めようのない距離があって、お互いが生きているのは別世界なのだと再認識した。
「……ごめんなさい」
「だから漆原黒斗と次に会うのは、いつかって聞いてんのよ」
酷く面倒そうな由紀ちゃんの台詞に一瞬、私の思考が止まりかけた。
だって……そんなの、私の方が聞きたい。
そう言いたかった。
そう聞きたかった。
でも、結局私は数秒間という僅かな間迷った末に、「わからない」と正直に言った。
「はあ?約束してないの?」
「うん……ていうか連絡先とかもわからない、し……」
「はあ!?あんたマジで言ってんの!?」
最早呆れたという次元を通り越したらしい由紀ちゃんの表情がみるみる変わり、信じられないという驚愕に満ちたそれになった。