白緑蝶"Ice green butterfly
貴方と、ひとつになった私は
隣で目を閉じる貴方の唇に
そっと指先で触れた。

そう言えば、私達、行為の
最中、一度もキスしていない。

貴方の唇に、触れたい。

私の唇が触れようとした時
貴方は瞳を開けた。

大きな猫のような瞳で貴方は
私を見つめる。

「ユラ

 おまえは、ここに
 泊まっていくといい」

貴方はベッドから起き上がると
黒いシャツを羽織る。

「・・・?」

ベッドに、裸のままで一人きり
放置された私・・・
< 90 / 999 >

この作品をシェア

pagetop