白緑蝶"Ice green butterfly
「ソラ
 お酒、飲んでもいい?」

「ああ、腹が減ったなら
 何か頼むといい」

「ううん、もう満足だよ」

私の言葉に、貴方は一瞬だけ
口角をあげて微笑んだ。

着替えを済ませ、鏡越し簡単に
髪を整える貴方の後ろを通る私

シーツに、裸の体を包んだまま
備え付けられた冷蔵庫を覗き

並べられたお酒、その中から
一番、高そうなシャンパンを
手に取った。

でも、私、シャンパンのコルク
なんて抜いたことない。

勢いよく、コルクが飛ぶかも
しれないと思ったら抜くのが
怖い。

冷蔵庫に戻そうとした私から
貴方はシャンパンを取る。
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