白緑蝶"Ice green butterfly
私は今、ソラの部屋の前に
立って深呼吸をつき鍵穴に
鍵を差し込む。

手に持つ鍵は、私の合鍵。

アクセサリーだって、ほらっ
ちゃんと付いてる。

どうして、この手に
持ってるのか?

それはね・・・


ここは、花屋の前。

迎えの車を待つソラに私は
付き合っている。

歩道に、二人寄り添って
並んで立ってる。

「仕事、大丈夫?
 
 さっきの携帯から
 洩れる声
 
 怒ってなかった?」

「ああ、誰も怒ってない
 
 俺がいないと話が
 まとまらないって
 ただの小言」
 
「そう
 なら、よかった」
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