白緑蝶"Ice green butterfly
私の元に戻ってきた合鍵は
手の上でキラリと輝く。

こんなに小さいのに
やっぱり重たい。

それは、きっと

愛の重み・・・

ふふっ。


・・・カラン

「ヒワ、お店いい?」

「はあい、今行きます」

そう言いつつも、私は
ソラの胸に抱きついた。

「いいのか?
 
 俺はいいから
 早く行けよ」

「早く夜になればいいのに」

「もう、夜じゃん」

「もっと、もっと深い夜だよ
 
 二人きりの夜・・・」
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