AKIKO
車はようやく多摩川がある


橋まで来た


渡ればすぐそこは駐車場になって


いたのでそこに停めて荷物を


いそいそと降ろし始めた


「じゃあ行こうかっ」


重い荷物は自分専門だったが


隣に一緒に何も言わず


手伝ってくれる亜希子さんがいた


「大丈夫?」

「あぁすんません、これくらいどうって事ないっすから大丈夫っす。ありがとう」


笑顔で返したが、亜希子さんも笑顔になっていたので嬉しくなった



川岸から少し離れた所で


石を組んで、バーベキューセットを


固定し火を起こし始めた


石炭もあったので、戸塚さんが


着火を手助けくれるゼリー状の


着火液をかけてすぐに火がついた


「さぁ焼きはじめようかっ!」

「おぉー」


子供達はおっかなびっくりで


橋で上手に食べていた


大人3人も話も忘れて


食べる事に夢中になっていた



食後は子供達は河原で石遊びを


始めたので


大人3人で仕事について話し出した


「オープン当初だからすごい人だったけど、やっと最近落ち着いてきたねっ」

「おぉ本当に最初はめっちゃしんどかったけど、やっと体がついていくようになったよぉ 亜希子さんは途中からだったから大変だったんじゃない?」

少し亜希子さんを気遣かった


「うんでも、みんな優しいから、ほんと戸塚さんに誘われて良かったよぉ、何かとふさぎ込む性格だから…」

「でもバレーずっとやってたんでしょ?活発かと思ってた(笑)」

「それがねぇ案外無理してるっていうか周りがかなりの期待が強すぎて、それで動かされてる感じなんだよねぇ」

「前からアッコはそうなんだよぉ 無理するなっていうのにぃ それが無理なんだけどねぇ」

へぇみんなからは


アッコって言われてるんだぁ


初めて聞いた


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