Rose of blood
ジョシュはずっと瑠花の血を飲めばいいと言っていた。


でも、瑠花には言えなかった。


血を吸われると分かった人間は恐怖に顔を歪め、化け物を見るような目で俺を見る。


もし瑠花にそんな目を向けられたら……。


そんな目を向けられるくらいなら、このまま我慢した方がずっとマシだと思った。



『まさか、心配してくれていたとはな……』



瑠花の言葉には驚いたが正直嬉しかった。


計り知れない恐怖と不安があっただろうに……。


それでも俺のために涙をながしてくれた瑠花。


愛しい想いは増すばかりだ。






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