Rose of blood
自室に戻ると部屋の明かりは消えていた。


ベッドに近付くと規則正しい寝息を立て瑠花が眠っている。


今日は初めてカナリアと会って疲れたんだろう。


無意識なのかどうかはわからないが、いつも呆れる程周りに気を使っているからな。


ベッドに脇に腰掛けそっと瑠花の頬に触れた。


カナリアが言っている事は勿論自分でもよく分かっている。


俺は瑠花に惹かれている。


手離したくない。


だが……ローズの姿を重ねているだけかもしれないと思う時がある。






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