【短編集】翳りゆく部屋 ~サビシガリヤノオンナタチ~
「先輩ぃ、徹哉さんと結婚しないんですかぁ?」

「何よ、突然」

「だってぇ、もう、長いんですよねぇ?」

「まだね、結婚に必要性を感じてないのよ」
有子は、徹哉も同じ気持ちだと思っていた。

でも、ココ一ヶ月は、有子の都合で会う事が出来ていない。


『そうね、連絡くらいしておこう…』


会社の近くのパスタの専門店で、香純と二人、少し遅めの昼食をとりながら、徹哉へとメールを送った。


すぐに有子の携帯は、メールを受信した。

『徹哉も、遅めのお昼かなぁ?』
軽い気持ちで、携帯を開く。


“相手先のサーバーが見付かりません”





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