海の唄が聴こえる夜〜想いを君に伝えたい〜
「先輩の演技は…、お姉ちゃん仕込みなんだ…。」
小林の質問に、
「どうなんだろ…。お姉ちゃんは女優目指してたけど…、『浩二君と同じ舞台に立てたら面白い』って言ってたから…。お互いがよかったんじゃないかな…。」
真愛が少し淋しげに答えた。
「なあ…、なんで……、さっきから…過去形ばかり…なんだ?」
恐る恐ると、口を開いた浩二に、衝撃的な言葉がたたき付けられた。
「去年…、お姉ちゃん…死んじゃった…。浩二を怨んだまま…。」