海の唄が聴こえる夜〜想いを君に伝えたい〜


「悔しいなぁ〜。もっと早くシュウイチに会えていたら…。そしたら…、トシキ君と恋人同士のマキを好きになる前のシュウイチに……。」

「それは…違うよ。」

浩二は、仁藤の腕を静かに解いた。

「シュウイチ?」

仁藤の言葉に浩二は、

「僕は…、きっと昔からマキが好きだった。それを口に出さなかった…、いや、出せなかったんだ…。」

と、背を向けて言った。


< 168 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop