海の唄が聴こえる夜〜想いを君に伝えたい〜


「カッ〜ト、最高にOK!」

三厨は、笑顔で叫んだ。

「松浦君、すごいよ!」

その声で教室に戻ってきた浩二は、口元の血を気にしていた。

「先輩!」

仁藤が駆け寄ると、

「かすり傷だから…。」

と、浩二は拒んだ。

しかし、仁藤は浩二を掴むと、

「消毒はしないとダメです!」

ピンセットで消毒液を染み込ませた綿を、浩二の口元に近付けた。


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