海の唄が聴こえる夜〜想いを君に伝えたい〜
その仁藤が振り返って、
「私…、先輩と海の歌が聞きたいです!」
と、叫んだ時に電車が入ってきて返事に吃る浩二を残して仁藤は消えた。
「ホントにそれだけ?」
翌日、浩二は汐莉に昨日の帰り道の事を問い詰められていた。
「他に何があるんだよ。」
浩二も汐莉を睨み返した。
「はぁ〜、まさか不毛とはね…。もえちゃん、あんなに可愛いのに不満?」
汐莉は浩二の顔を覗き込んだ。