海の唄が聴こえる夜〜想いを君に伝えたい〜
福永には納得できた嬉しさで笑みが浮かんでいた。
「ギャップ!?」
「ああ、演技の時はしっかりしてるくせに、現実では頼りないところがあるからさ。もっとアイデンティティーを示せば、汐莉も安心するんじゃないかな。」
「それは…、自分でも分かってる。…演技する事によって、自分らしさを無くしたのは…さ。入試の時、自分の性格や個性をきかれても、本当の自分が分からなかったし…。」