夏の事。


ピルルルル……。

携帯電話の着信音が鳴ったのは
夕方の事だった。


あかりは着信した人の名前を見る。



「門脇アヤト」


そう書かれてある表示を見て


あかりは思わず携帯電話を遠くに置く。



(なに?何よ今更。

あの時散々私に言ったし、やった癖に……)



飛び降りたからって


それで責任感じてんの?


怖くなったの?



(ほっといてよ…)



あかりはそう思い


未だに鳴り響く携帯電話をサイレントにした。
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