俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
「どうしたの、煙草に興味が有るの?」

ナナコママは眉間にしわを寄せてこう言った。

「こんな事言えた義理じゃない事は十分承知してるけど、女の子は絶対ダメよ。もし、あんたが、煙草吸い始めたら、このお店の敷居はまたがせないからね」

「はい、十分承知しております」

ナナコママはどうやら本気らしい。私は一生煙草を吸う事は無いと思う。ほぼ確定的に。

◆◇◆◇◆◇

「え~うそぉ…」

「本当だ、施設に居た頃、先生に隠れて吸ってた事が有った」

「ふうん」

「あれは、別に、なんでも良いんだな。法律に触れさえすればなんでも」

「法律って…」

「要は、スリルが有ればそれで良いんだ。悪い事が魅力的に見えるのは、見つかった時に逃亡する楽しみ。要は鬼ごっこの発展型なんだよ」
< 111 / 259 >

この作品をシェア

pagetop