俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~

†償いの日

◆◇◆◇◆◇

「祐二さん…」

久しぶりの対面だった。顔色も少し良くなった祐二は、優しい微笑みで私に答えてくれた。

「リハビリ、順調なんですね」

「ああ、大丈夫だ。今度こそは完全に断ち切るさ。そうでないと、君に勝てないからね」

笑顔に少し明るさが戻り始めた様に思えて来た。ちょっと感動してしまう。

「煙草も止めたんですね」

「ん、ああ、そうだよ」

祐二さんに対する私のイメージは『甘い煙の香り』だったが、それももう返上と言う事に成るらしい。

「良い事だと思います。煙草は一本で何時間だか寿命を短くするって言いますし」

私はキッチンで二人分のコーヒーを準備すると、祐二さんに一つ差し出した。
< 158 / 259 >

この作品をシェア

pagetop