俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
「最近いろんな事勉強してるのよ。同性愛に関する事をね」

優香は堂々と言った。

「決して差別なんかに負けないし、差別の歴史を塗り替えたいとも思う。だから先ずは結婚するの、それから二人で将来の事を真剣に考える:

私は、そんな優香が凄いと思った。

自分には、そんな崇高な思想は持てそうにない。

同性愛者の人は、みな、こんなに立派な事を考えて居るんだろうか。

確かに、日本は同性愛者に対して少し冷たい処が有る。もう少し寛容になれば、祐二さんだって外国に移住する必要も無かったかもしれないし、ナナコママだって、もう少し立場が違っていたかもしれない。

好奇の眼で見るのでは無い…

受け入れなければいけないのだ。

私は、一生、優香と紗和を応援したい、友人でも居たい、素直にそう思う事が出来る。

「だから、少なくとも英語位は喋れる様に成りたいのよね」

優香はそう言ったが紗和は、学校で教わる英語より、実践よと変な前向きさを見せる。
< 211 / 259 >

この作品をシェア

pagetop