この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
そんな光景を


メイはただ傍観しながら静かにお茶を飲み


俺と山吹はただただこの言い合いを見守るしか出来なかった。


興奮している夏美は止まらない。


「あんたみたいな勘違い男は脈ナシなの!美代の迷惑も考えろっての!」


「!!!」


「いい加減気付きなさいよ!」





夏美のヒステリックな声が響き、そして、店内に一瞬の静寂が訪れた。









夏美…キツいな。


正論なだけにキツい一言。


美代の前ではいつもヘラヘラしていたヒゲ男も


いつの間にか


そんな夏美の言葉に、今までに無い怖い表情になっていた。










「…あぁ?もっぺん言ってみろや」


ドスの聞いた低い声に、


「っ……」


いつも強気な夏美の表情が揺らいだ。


「お前になんで指図されなきゃなんねんだよ」


「…………」


完全にいつもと雰囲気の違うヒゲ男に、夏美はもはや青ざめている。


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