この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
『そうか…銀も大変だったんだな』


出来れば山吹に会いたかったが


俺を銀を見た。


『銀…俺の体どうなってんだ?銀でも分かるか?』


昨夜に続きまた突然うさぎに戻ってしまった俺。


だけど俺の魂のタイムリミットは1ヶ月のはず。


まだ半分も経っていないのに…


『もしかして、タイムリミットが減ったのか?』


俺は不安にかられていた。


そんな俺に銀は申し訳ない表情で顔を向ける。


『クルック~…今は詳しく言えないっポよ』


『分からないんじゃなくて言えないのか…?』


『…不確定なことは安易に言えないポ』


『…………』


期待外れの銀の言葉に、俺は力なく下を向いた。



そんな俺を励ますように銀が補足する。


『だけどマサル氏がうさぎに戻るのは説明できるっポよ…!』


『え……?』


『クルック~、それは一種のリバウンドっポ』


『リ…バウンド?』


銀の言葉に俺は顔をあげる。


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