この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐


俺…?



俺は……なにかしたっけ?



俺は昨日今日を思い返していた。


昨日は海で今日は寿司。


『確かに昨日も今日もバタバタして疲れたけど…だけどなんで俺がリバウンドするんだよ?』


そもそも銀の話だとリバウンドって山吹や天使がやるもんみたいじゃないか。



俺の問いかけに銀はまた困った顔をした。


『クルック~…それ以上は今は言えないっポよ』


『そんな…』


『だけどこれだけは言えるっクル~。リバウンドは魂を削る行為っポよ。そしてリバウンドを防ぐ為には大人しくするのが一番っポ』


『…………』


大人しくって言われても…


そこまで騒いだ記憶もあまりないのに。



どうしていいか分からずに、俺は頭を垂れた。





『まぁ、草でも食って元気だすニャ~』


ボスが俺の体を慰めるように舐める。


『クルック~山吹も休暇が終わったらまた会いにくるっポよ』


俺は銀を見た。


『山吹の休暇って…どんだけだ?』


銀はまたまた困った顔をする。


『クルック~…それは分からないっポよ…』


『…………』


俺は落ちた気分を上げるようにボスに薦められた草を食べた。


自然の味に、疲れた体と心が回復していく…


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