この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
その時


『コケコッコ―』


奈津子が朝の雄叫びを上げた。


この家では昔から


奈津子の合図で動物たちに朝飯を用意することになっている。


「いかん。みんなが腹ペコになる前に戻らんとな」


伸太郎は斧を片付けた。


「まぁ、この続きはまた今度だ」


「…………」


話したところでどうにもならないと思うけれど…


こうして俺と伸太郎は家に戻った。



その日の昼


昼飯を終えた美代は、俺を森に案内すると言いだした。


そういや昨晩も言ってたっけ。


「まぁ森に行くのは構わないけど、多分森なら俺の方が詳しいぞ」


なんたって、うさぎの頃からずっと森で遊んでいたからな。


「あ~マサルさんもよくパパに会いにきてたもんね?だけど私はここに住んでるんだよ?」


美代はふふんと笑った。


「……………」


俺も住民だが、それは言わないでおく。


「まぁ、いいぞ。行くか」


逆に俺の土地勘で美代を驚かせてやろう。


こうして俺と美代は森へと向かった。




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