この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「嘘…ちょっとどういう事か、詳しく聞かせなさいよ!」


「あ、あぁ…」


そうして、


俺は、夏美とヒゲ男に今朝の話をした。









―――――――…




「それ…誘拐じゃねぇか?美代ちゃん最近ストーカーとかされてた?」


俺の話を聞き終えたヒゲ男が言った。


「………」


俺は首を横にふる。


ストーカー?


そんな奴を知っていたら…

とっくに俺が潰してる。


だけど、気付かない内に美代は狙われていたのか?


「私…メイにも一応聞いてみる!」


夏美は携帯を取り出すとメイに連絡を取った。


「俺…美代が戻ってるかもしれないから帰ってみるよ」


ヒゲ男に休ませてもらったお陰で多少体力が回復した。


「じゃあ車で送るから乗ってけ!」


板前姿のヒゲ男はその場で適当な服に着替えだした。


「…いいのか?」


「当たり前だろがっ!マサルを置いたら俺も探すし!手分けした方が良いだろ?」


そう言って笑うヒゲ男はなんだか頼もしく見えた。


「…ありがとう」


俺も力なく笑う。


「私も行く!」


携帯を切り終えた夏美も声をあげた。



こうして俺たち三人はヒゲ男の運転する軽トラで家へと向かった。






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