この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
そして―――…








役目を終えたかのようにマサルの体はスルスルと縮んでいった。


マサルは、美代の腕の中でうさぎの姿になった。



「……!!!?」


美代は顔をぐしゃぐしゃに泣き濡らしたまま目を見開いた。


「マ…マサル…さ…ん??」


白いうさぎのマサルは美代の腕の中で眠ったように安らかな顔をしていた 。


「え?そ…そんなまさか…?」


美代はすがるように山吹を見た。


山吹は優しい顔つきでマサルの頭を撫でた。


「ふ…なんや似た者同士かいな。マサルさんも美代ちゃんと同じこと言ってたんやで」


「え………?」


そして山吹は美代に真実を話始めた。


「これは秘密のつもりやったんやけどな…小さくなった魂ってさっき言うたやろ?
…実はな、美代ちゃん、君一回死んでるんや」


「え……??!」



「うさぎのマサルさんが車にひかれそうになってどっか行ってまったやろ?」


「あれな、実際のところほんまは美代ちゃんが事故って死んでまったんや」



「ほんでそん時にな、マサルさんも言うたんや。俺の命使って美代を生き返らせてくれって」


「………」


美代は信じられない思いでうさぎのマサルを見つめた。




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