先見の巫女


「…これ……」


なんて強い神気…
力のある神が持つ高貴で強い神の気…


「下がってろ…」


朱雀はあたしを地面へと降ろし、背に庇った。


「来ます」


晴明様の声と同時に、周りの空気が重くなる。


「…っ…なんて強い神気………」


立っているのもやっとだ…

『我が社に足を踏み入れる愚か者は貴様等か…』


直接頭に響いてくるような声が聞こえた。


「…奥狐の神…………」


大きな白い狐の容姿をした神様がこちらを睨みつける。


『天狗…我との契りを忘れたか?何があろうとこの社へ来る事は許さぬと。ましてや人間まで…』


奥狐の神に長は頭を下げた。


「無礼は承知で、奥狐様にお願いがございます」

『願い…とな…?』

「我等にかけられた呪いを解いていただきたいのです」


長の言葉を聞いた奥狐の神は目を見開き、それから長をキッと睨みつける。






< 112 / 216 >

この作品をシェア

pagetop