先見の巫女


「どうして…あたし…
何で泣いて…………」


自分でも泣いている理由が分からず戸惑ってしまう。


「んっ…冷た……い…?」


寝ていた星雪が目を開けた。その瞳と真っ直ぐ目が合う。


「雛菊!?
ど、どうした…の…」


困ったような慌てたような顔をする星雪に笑顔を向けようとするけどうまく出来ない。


「何処か痛いの!?
恐い夢でも見た!?」


何度も背中をさすってくれる星雪の
手が優しくてまた涙が出る。


それからずっと星雪の前で泣き続けた。


自分でもこの悲しみと苦しみ、痛み…
この沢山の感情がどうしてこんなに溢れてくるのか…


分からずにただ泣き続けるしかなかった。





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