先見の巫女
「俺達の死ぬ日も何もかも見えちまうんだろ?なんだかおっかねぇな」
うんうんと彼らは頷く。そんな彼らの話をあたしは遠目で見ていた。
「………もうこんなに噂に……」
あたしが帝の命で先見してから数日。京はその話で持ち切りだった。
最初はほんの遊びのつもりで先見をしていた。
見たいものは見たいと望めばなんでも見えたし、過去も未来も好きな物を見知る事が出来た。
そんな力を最初は皆凄いなぁ程度でしか見ていなかったが次第に皆があたしを見る目が変わった。