いい意味で
僕「つうかどこいくよぉ!!俺四国行きたいんだけど。」

おんちゃん「ええ…なんで?」

僕「穏やかそうだし、讃岐うどん食いてぇし。それに朝の連ドラでも舞台は四国だし。」
おんちゃんは、「うふふ」と笑っているが、まだ行く気がなさそうだ。

おんちゃん「まぁ……悪くないけどねぇ…じゃあとりあえず天気調べてみようぜ。秋田の。」

僕「秋田かぁ。つまんなそうだなぁ。なんかあんのかね?」

おんちゃん「秋田ってあれあるらしいよ。山梨。」

僕「うふふふ。」

おんちゃん「うふふふ。」

そうかぁ、秋田かぁ。
でも、面倒臭ぇなぁ。やっぱ行くの止めちゃおっかなぁ。。。
車で何時間かかるのかもわかりゃあしないし。

でも、僕は今までそうしてきた。だからつまんない毎日なんだ。
それに、このままじゃただ歳をとってくだけな気がした。

僕「あ、四国だめだ。嵐来るって。嵐。」

おんちゃん「ああ、そういえばテレビでもやってたもんなぁ。」

僕「知ってたのかよ。つうか天気いいとこがいいって。」

おんちゃん「あ、秋田曇りのち晴れだ。」

僕「本当に調べてんだ?」

おんちゃん「いいじゃん!行こうよ!行ったことないし!」

そうか…もうあとは僕の気持ちだけか。
椅子にもたれかかり、視界が広がる。
いつも来ているこのカフェの景色が、すこし煩わしく見えるな。

< 3 / 114 >

この作品をシェア

pagetop