LOVE SONG
「ああ」

成田は別に嫌がる事もなく、ササッとメモ帳にサインして、直子に返した。

「はい」

「ありがとうございますっ」

直子は本当に嬉しそうにメモ帳を受け取ると、頭を下げた。

それから、成田と楽しそうに話す直子の少し高い声が、やけに耳につき、時折二人を見てしまう中里だった。
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