LOVE SONG
「じゃ、遠慮なく」

中里は、再びチョコレートパフェを食べはじめた。成田の視線を気にも止めず、ニヤつきながら黙々と食べ進める中里を珍しい物を見るようにしばし見つめていた成田だったが、不意に話しかけた。

「…で、詞の方は出来たのかよ」

中里は成田の方を見ずに答えた。

「…まだ。頭腐っちゃいそうだったから、ちょっと息抜き。ここに座っていると、いろんな人が来るのよ。子供連れとか、若いカップルとか、サラリーマンとか。そんな人たちの会話を聞いてると、なかなか面白くって、刺激があるのよね」

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