BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
部屋から出て行ったマリン…
彼女が姿を消し、シュウとライナスの2人は、未だにボーッとしていた。
ルリだけは違い、オロオロとマリンが姿を消した扉と、動かないシュウとライナスを交互に見渡していた…
それを何度か繰り返したルリは、勢いよく扉を開き、マリンの後を追うのだった…
自由に使っていいと言われた部屋へと歩を進めるマリン。
彼女は、何か考えているのか、ゆっくりと歩んでいた…
マリンが泣いてどうするあるか…
マリンが落ち込んで…
暗くして…
マリンは、笑わないと…
いつも笑っていないといけないある…
笑って、
皆を元気に…
皆を笑顔に…
皆を明るくしなくちゃいけないある…
それが、マリンの役目あるから…
だから、泣かないある…
もう、泣かないある…
これからは笑顔で…
いつも笑顔で…
自分に言い聞かせるように、何度も何度も繰り返す…
そんな時…
「マリン!」
「…?」
名を呼ばれ、振り返る。
後ろから走ってくる少女が目に入った…
小柄の少女。揺れる茶色い髪…
走ってやって来たのは、ルリであった。
「ルリ……」
「ほぇ!?」
ルリが目の前にやってくると、マリンは彼女をギュッと抱き締めた。
突然の事に、変な声を出してしまったルリ。
何が起こったのか理解しがたいようである。
「小さいと、抱きやすいあるね…」
「ムッ………マリ……っ!」
小柄な事を言われ、頬を膨らませたルリは、マリンの顔を見上げると…
目を瞑り、今にも泣き出しそうな彼女の姿…
胸がズキッとして、言葉を止めた…
そして、そのまま彼女へと身を預けたのだった…
瞑った瞳から、一粒の滴が頬を伝って流れて行く…
今日だけ…
今日だけは、泣いていいあるよね…
今日だけは…
外界では、激しかった雨は勢いを弱め、風も落ち着いてきていた…