BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

 「クッ…ソッ……」

このままでは、青いDRAGONに食いつかれる…

そう思ったシュウは、手を伸ばすと、青いDRAGONの頭をトンッと手をつき、その弾みを利用して、先程地を蹴った方ては逆方向の地へと降り立った…



 「フゥ……」

危機を脱出し、額を拭いながら安緒の息を漏らす…


が…


 《ガァァァアァァー!!》

 「何っ!?」


振り返ると、もうすぐそこには、青いDRAGONの姿が…


迫り来る青いDRAGON…

それを交わす事はできないと、剣でもってその攻撃を受け止める…


 「クッ……」

歯を食いしばり、顔を歪めるシュウ…

何とかその攻撃を受け止めているものの、青いDRAGONの方が力が上だ…


ズズッと後ろへ押され、バランスが崩れる…


シュウが倒れるのも、時間の問題だ…

そう思っていたが…



 「あぁぁあぁー!」

声を出すと共に、力強く青いDRAGONを押し返したのだ…


その力に、青いDRAGONは押し飛ばされ、水の中に消えた…


 「ハァ…ハァ……」

肩で息を死ながら、相手を睨むシュウ…

足を踏みだそうとするが…


 「っ!!」

一歩踏み出した瞬間、体が揺れ、そのまま水の地面へと倒れていく…


 「クッ……」

何が起こったのかと、目を見開きながら、何とか立ち上がろうとするが…


 「ゥッ…!」

立ち…上がれない…

体が震えて…

痙攣するように震えて…

体に力が入らない…



倒れた状態で、右手を何とか挙げ、拳を握ってみるが…


震えるだけで、握る事ができない…



 「少し驚いたが、次で、終わりだ。」

そんなシュウを見る相手は、とどめを刺すかのように短剣をシュウへと向ける…


そしてその先に現れた青いDRAGON…


相手がスッと短剣を振ると、スピードを上げてシュウへと向かってくる…


大きく口を開け…

歯を剥き出し…


それを見るシュウは、為す術もなく、ただそれを見つめるだけだった…



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