BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

心を救ってくれた、優しい、大切な存在…


 「そんなお姫様との約束って…?」

 「『死なないで』」

 「死な…ない…で…?」


死ぬな。

それが、お姫様とライナスの約束…



 「闇と戦うライナスには、いつ死に直面するかわからないある。

心から信じられた彼が、目の前から消える事になったら…」

 「彼女の心は、再びズタズタに…」



マリンの言いたい事を悟り、続けるシュウ。

マリンはその言葉に頷く。



 「そうある…だから、ライナスは彼女と約束したある。

死なない事を……生きて帰る事を……」


 「だからライナスは、死ねないと…」




死ねない…

お姫様と約束したから…

信じてくれた彼女との約束だから…

これ以上、彼女を傷つけたくないから…




彼の気持ちはわかる…

彼女を護りたい気持ち…




心の中の葛藤…

彼は必ず気づく…



生きる為に戦う事に…

そして、彼女の元に返る事を…

約束を、果たす為…





窓辺に腰かける小鳥達は、チュンチュンと、控えめに歌うのだった。


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