BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
そのまま壁へとぶつかったルリ…
「ゲホッ!ハァ…ハァ……」
勢い良く体をぶつけ、頭から血を流す…
血を吐き、口の端に血が滲んだ…
体が痺れ、細やかに震えるルリは、その場から、動けずにいた…
霞む瞳で、ローランへと目をやる…
ローランは、ルリへて近づいてきていた…
ゆっくりと…
ゆっくりと…
「この世に生まれ、名もつけられず、親からは冷たい目て見られ、お前は、この世に居場所がなかった…」
「止め…て……」
ルリの過去を明らかにするローラン。
彼女を、闇の底へ突き落とそうとしていた…
過去など聞きたくないルリは、掠れる声で反抗するが…
ローランは続けた…
「父は妹を可愛がり、お前は益々居場所を失い、存在しないように扱われた。そんなある日、お前は妹を外に連れ出した。妹を、殺しに…」
「嫌……止めて…止めて……」
「お前の妹は、DRAGONに殺された。人間共は、それをお前のせいだとは言わなかった。だが、妹は、お前が殺したんだ!
お前があの時妹を連れ出さなければ、彼女は死ななかった。今まで通り、幸せに暮らしていた。
それをお前が壊したんだ!お前が妹を殺したんだ!」
「嫌ー!!」
ルリはその話を聞きたくないと、耳を塞ぐ…
が、彼の声は、直接耳元で囁いているかのように、聞こえてくる…
力強く耳を塞ぐが、意味がない…
その話からは、逃げられないのだ…
「妹が死に、父はお前に、妹にそっくりのお前に、ルリと名づけた。妹の名を、お前に名づけた。
妹が死んだ事を受け入れたくなかったんだ。だから、お前を通して妹の姿を映し出していた。お前を、妹だと思い込み、生きてきた。」
そうだ…
私は、知ってた…
父が、私を見ていない事だって…
ルリを…妹を見ている事だって知ってた…
だけど、それで良かったんだ…
そこに、自分がいるから…
自分の存在が、そこにあるから…
それで良かった…
それで…
涙が零れそうだった…
溢れ出しそうだった…
でも、泣いて償える事ではない…
この罪は、消えない…