BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

今にも泣き出しそうなルリを見て、ローランは楽しそうに笑い、更に彼女を突き落とす…

深く、深く、登ってこれないように、深く…



 「だが、お前はそんな父も殺した。お前の中にあるDRAGONの命の為。お前の中の妹の為。父はお前を守って死んだ。

お前がいなければ、産まれなければ、存在しなければ、2人は、死ななかった。死なずにすんだ。幸せに、暮らせていた。

それを、お前が壊したんだ。2人の幸せを!お前が奪った!全てを!何もかも!お前が壊したんだ!」




私が…
全てを奪った…

彼女達の、幸せを、笑顔を、奪った…

彼女のこれからの世界を、奪った…



私は…
私がいなければ…

彼女達は…
妹は…
父は…

死なずにすんだ…

笑い合えていた…

幸せに暮らせていた…



私は、産まれなければ良かった…

存在しなければ良かった…

この世から、消えれば良かった…

この世から、消えてしまえば…



皆は幸せに…

苦しむ人なんて、いない…




規則正しい鳴る、この心臓の音を、消してしまいたかった…

聞こえなくしてしてしまいたかった…



震え、地面にペタンと座り込むルリ。

潤んだ瞳が揺れ、目の前に立つローランを見つめるルリは、何の抵抗もしなかった…


動かない彼女を見て、彼は彼女の髪を掴み、壁を伝わせて、立たせる…



彼女の足は地を離れ、宙に浮く…

髪を掴まれ、壁に押し付けられるルリは、苦痛に顔を歪めながらも、虚ろな瞳を向けていた…




どうでもよかった…

このまま…

死んでもよかった…

罪を、償いたかった…

死んで、許してくれるなら…

死んでよかった…




だが、彼は彼女を更に苦しめる…

顔を近づけ、耳元で囁く…



 「大丈夫、安心しろ。仲間にも聞こえている。お前の過去を、罪を、知った。」

 「!」



その言葉に、虚ろな瞳を見開き、身を自由にしようとするライナスとマリンへと目をやった。



彼らは、ルリと目が合うと、目を反らす…

まるで、彼女を突き放すように…


< 225 / 397 >

この作品をシェア

pagetop