BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

 「……ハァ……」


風が収まり、目を開けたライナスは、目の前で凍りついた日本刀を見て、ホッと息を吐く…

日本刀だけではなく、他の武器も凍りつき、宙に浮いたまま動きを止めている…





額に浮かんだ汗を拭いながら立ち上がると…



 「へぇー………やるね、魔法使いさんも。幻想的な光景、見せてもらったよ。」


宙に浮く箒に腰掛け、足を組むマーガレッドは、関心するようにそう言うが…


肘をつき、頬杖をつくと上目遣いでライナスを睨む…




 「でも……いつまで保つかな?」


この戦いを楽しむかのように笑う彼女の背後に、再び現れた武器…


その数は増え、更に鋭い刃を輝かせる…





 「同じような攻撃を何度も何度も………うざってぇんだよ!」


楽しそうに笑う彼女と、再び現れた武器にイラッとしたライナスは、印を組みながらタンっと地を蹴った…



 「『静かに流るる澄んだ青……穏やかな心に宿いし怒り………その憎しみ我受け止めん………』」



呪文を唱えながらマーガレッドに走り寄るライナス…

鋭く彼女を睨みながら、最後の呪文を唱える…




 「『第21の攻、女神の嘆き!』」


言葉を発した途端、マーガレッドの前方の地面から水が溢れ出してくる…


そしてその水は、あっという間に何十メートルもの津波に姿を変え、マーガレッドに襲いかかった…



避けようともしなかったマーガレッドは、その攻撃を真正面から受ける…





ザバァーーンと、海辺もないこの地に響いた波の音…



徐々にその音が消え、水の姿も消えると、ずぶ濡れになり、立ち尽くすマーガレッドの姿が現れた…


ポトポトと藍色の髪の毛先から水が零れ落ち、彼女の首を雫が流れ行く…



傷を負った訳ではない彼女は、眉を潜めていると……




 「なっ!いつの間に……!?」


彼女の体に、何十にも蔓が巻き付き、身動きが取れないように締め上げていた…

何とか逃れようともがくが、その蔓はしっかりと彼女を捕らえている…


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