BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
「見てきます…」
メガネの男性、フジは、席を立ち、ルリの後を追おうとした…
ルリは、自分の意志をそう簡単に曲げるような者ではない…
部屋に戻ると言いながら、シュウ達の元へと向かうのは予想できる
しかし…
「待て。」
「?」
レオンがそれを止めたのだ。
「自分のやるべき事を、しっかりしろ。」
「……はい…」
レオンの鋭き瞳…
彼には逆らえない…
そのような威圧力を、彼は持っている…
その若さには相応しくない程に…
「ルリを1人で行かせて……助けに行くに決まってるだろ……?」
席に戻るフジと、皆を指揮するレオンを遠くで見つめる男女2人の姿があった。
コーヒーを片手に、肘をつき、くつろいだ様子の、男性。
銀色の短い髪に、片耳に大きなピアスをした、鍛えられた体を持つ男性……彼の名は、ナツキ。
その横で、同じくくつろいだ様子で、セミロングの赤みがかった髪を扱う、背の高く、睫の長い瞳を持つ女…ライナスの姉、カナメ。
2人は、慌ただしく部屋を行き来する皆を見つめ、話していた。
「何考えてんだ?レオンは…」
「レオンは、許したのよ。」
「?」
少ししか違う背の高さ。
ナツキは少し目を下げ、カナメに訊く。
「助けに行かせたって事。レオンはリーダーよ?あんな状態のルリに向かって、助けに行け。なんて言えないでしょ?」
「そうか。」
「だからレオンはリーダーなのよ。」
「へぇー」
レオンを誉めるカナメ。
彼女は、レオンを尊敬している。
少し年上というだけなのに、彼は今でさえ、トップに値する位置にいる。
彼を尊敬しないような愚かな者達は、この研究所の中には、いくら探しても見つからないだろう…
むしろ、それを見つける事の方が、難しい…
それ程、彼は皆に絶大な信頼を受けているのだ。