夕陽
長い1日が終わる



赤い夕陽が


町も

学校も

あたしも


赤くてらしていく



グラウンドには


サッカーボールを追いかける

真山がいる



千花にせがまれて


高いユビワを買って


バカみたい


真山だって


千花の性格
わかってるはずなのに



それでも
別れないのは


それだけ
スキってこと?



それとも


クラスで1番
可愛いから?


毎日お弁当作ってきてくれるから?



汗だくになって

ボールを
追いかける姿をみて



どうして


こんなに切なくなるんだろう



どうして


千花があたしじゃ
ないんだろう


そんなこと
考えるあたしが


1番バカみたい


ホントは多分
ずっと前から



あの
数分間のあいだで



急激に

心も身体も

光に
侵されていく



コレが恋というなら



あたしは


想いを
口にすることは


ないでしょう
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