そら。―HAPPY STORY―

「夏美…?な、帰ろ、夏美」




華奢な夏美の体に、触れようとして。






「触らないで」







震えながら、必死に絞り出した声に制止された。




なあ、夏美



俺って最低だったよな。



自分のことばっかで、夏美に構ってやれなくて。






その時俺は、夏美が寂しがっていたんだと思っていたんだ。










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