そら。―HAPPY STORY―
「うるぁあああぁぁぁぁああッッ!!!」
鞄を両手で精一杯握って、俺は不良グループに思いきり振りかざす。
バッコン!
「うおぉっ…」
不良Aは攻撃を食らって、横っ面に倒れた。
鈍い音がして、女はへとへとと膝をつく。
俺はすぐに女の手を握り、
「逃げるぞ!!」
そう叫んだ。
女の返答も顔も見らず、俺は手を握って走り出した。
「待てやゴルアァァ―――!!」
うおおおおぉぉこえぇぇぇぇええ!!!